浅葉のブログ

役に立たないことを書きます

電子書籍『VE』Vol.02、場末のバーで行われているゲーム談義をまとめたような一冊が出ました

ゲーメストの元編集長として知られる石井ぜんじさんが監修する電子書籍『VE』vol2にアドベンチャーゲーム関係の原稿を寄稿しました。電子書籍オンリーという変わった形態の本です。

f:id:asabataiga:20180720170842j:plain 

VE Vol.02(VIDEOGAME EXPLORER)

VE Vol.02(VIDEOGAME EXPLORER)

 

 vol2となる今回は、アドベンチャーゲーム特集がメインです。思い入れのあるアドベンチャーゲームの話ということで依頼を受けたので、そのタイミングで閃いた『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』と『俺達の世界わ終っている。』、この2つのタイトルについて書きました。どちらも、自分のやっているゲームサイトで紹介した作品ですが、読者層も異なるだろうと思い、こちらの書籍にも紹介を兼ねて書かせていただきました。

 

僕が書いている部分は全体のごく一部ですが、石井ぜんじさんが書いた部分はとてもボリューム感溢れるものになっています。石井ぜんじさんというと、ゲーメスト、つまりレトロなアーケードゲームに造詣の深い方というイメージがあるかもしれませんが、今でもバリバリに新作ゲームを遊んでいるのです。アーケードゲームでは『ボーダーブレイク』の現役プレイヤーですし、ファミ通Xbox360ではさまざまなジャンルのゲーム、シューティング、RPG、アドベンチャーなどに積極的に触れられていました。僕は隣の編集部の仕事を請け負うことが多かったのですが、石井さんがゲームレビューのために、いろいろなゲームを長く遊んでいる様子を見ていました。なんというか、とても真摯にゲームと向き合う方なのです。レビュー一つ書くにしても、しっかりとプレイしてから書く。そして、僕みたいな若造の話にも耳を傾けてくれる方です。そんな人が責任編集を務めたこの『VE』、とてもディープでマニアックな本になっています。

インタビューやコラムも豪華です。『レイジングループ』のシナリオライターであるamphibianさんの2万字インタビューは読み応え抜群です。密かに運営しているゲームサイトの方にも、インタビューを掲載させていただいたことがあるのですが、『VE』の方では、「アドベンチャーゲームとは」というテーマに話が及んでいて、とても楽しく読ませていただきました。

そして、『シュタインズ・ゲート』等、科学アドベンチャーシリーズの原作原案を務めるMAGES.会長の志倉千代丸さんによるコラムも載っています。志倉さんのフットワークの軽さと、オタクマインドが大好きで、憧れてやまない僕にはたまらない読み物でした。僕は過去に何度か、科学アドベンチャーシリーズの本や記事やらに関わったことがありますが、この本で初公開となるような話もポロポロ出ています。僕もこのインタビューにいきたかった!(過去にファミ通や、科学アドベンチャーシリーズマニアックスなどでインタビューさせてもらったことがありますが、いつだって記事映えする答えをくれるんです。)


この雑誌の企画の発端について、「小さくてもいいから自由に書ける本をやりたい」と石井さんがおっしゃっていたのですが、まさにその言葉通り、とても自由な本となっています。そこに、豪華なゲストのインタビューやコラムが加わって、どこかの町にある、場末のゲーム談義バーのようになっています。

自分が寄稿しているからとはいえ、本の全貌を見たのは今日が初めてです。
パラパラと読み進めてみたら、ゲーム好きたちが集う空気がふわりと漂ってきて、勢いのままブログを更新してみました。(石井さんには失礼かもしれませんが)気心の知れた仲間で作った同人誌のように感じます。

また、機会があれば、こういう本をやりたいですね。