浅葉のブログ

役に立たないことを書きます

ピアノの森

アニメ版『ピアノの森』を毎週楽しみに観ています。原作の漫画がとても好きだったので見始めたのですが、実際に音が入ってくるアニメ版も良いものですね。演奏シーンのCG、音は力が入っていてとても見ごたえがあります。漫画版では当然、音が流れませんから、主人公のカイたちのピアノはどんなだろうと想像しつつ漫画版を読んでいました。アニメ版でその答え合わせのような感覚を楽しんでいます。漫画で描かれる日常の細部も本作のとても良いところなので、気になる方は両方の媒体で楽しむことをオススメします。
アニメ版の秀でたところに触れると、改めて、音を鳴らせない漫画という媒体で、音楽というテーマを描くことに凄まじい表現力が注がれていたことがわかります。『ピアノの森』、『のだめカンタービレ』、『四月は君の嘘』などは、読んでいると頭に音が響いてくるようです。  

ピアノソロ TVアニメ ピアノの森

ピアノソロ TVアニメ ピアノの森

 

音を漫画で、味を文章で、といった風に、何かの事象を属性の異なる表現で伝わるように描くのはとても難しいです。これは芸術やエンターテインメントの世界だけではなく、多くの仕事に存在する資料作り、プレゼンテーションなどもそうでしょう。僕の身近なところでいくと、建物やインテリアを表現するのに、図面や文字だけでは足りなくて、最近ではパースを用意したり、素材を貼り付けたボードなども用意しますが、やはりそれでは魅力が伝わらないのではとどこかで考えてしまうこともあります。

そこで、これは無理だろう、難しいと中途半端な表現で止めてしまうのではなく、なんとかしてやってやろう、表現してやろう、伝えてやろうというものだけが、受け取る人の心に響いたりするのかもしれません。